001:月 (2/5) しんとした森で探して 私なら月の光が降る場所にいる 002:輪(2/21) 倒れてる自分を見てる人の輪を高いとこから眺めてみたい 03:さよなら(2/21) 「サヨナラ」とカタカナで言う 冗談になればいいって願いを込める 004:木曜(2/21) 月曜は月を見てます 木曜は木を眺めます そんな生活 005:音(2/21) この世には音が溢れて本当に言いたいことを忘れてしまう 006:脱ぐ(2/21) 脱ぐときの静電気ほどのチクチクを君に負わせてやりたいのです 007:ふと(2/21) 友達はいるのに君がいない ふと 笑ってないと気付いてしまう 008:足りる(2/22) 満ち足りた午後にあなたと公園で少年野球を観戦予定 009:休み(2/22) あの店が10日も休んでしまうから私も10日家から出ない (違反により訂正)(12/1) 風邪引きの私の傍(そば)で君が言う「お休みなさい」が今日は優しい 010:浮く(2/22) 笹舟をそっと浮かべて下流まで辿り着けるか つい 付いてゆく 011:イオン(2/22) ずぶ濡れでマイナスイオンは十二分 あとはプラスの思考が必要 012:突破(2/22) 捕まっていやしないのに突破するべき壁だけが目の前にある 013:愛(3/3) 形状で確認はしていませんが愛ってきっと丸いと思う 014:段ボ−ル(3/3) 段ボール箱で分別 要るものと要らないものと「どちらでもなし」 015:葉(3/3) ヒイラギの葉っぱはいつも頑張って自分で自分を守っています 016:紅(3/3) 薄紅の秋桜の歌思い出す あなたは好きだと言ってましたね 017:雲(3/3) 浮かんでる雲で形を考えるよりも私は快晴が好き 018:泣く(3/3) どちらかと言うと「悲しい話」より「優しい人の話」に泣きます 019:蒟蒻(3/3) 蒟蒻の出世を予言したような占い師なら信じてみたい 020:害(3/3) 「害虫」と言ってしまえば簡単で すべては人間だけの都合だ |
021:窓(3/3) あの窓の縁に真夜中立ったのは本気で飛ぼうと思ったからか? 022:素(3/3) 校庭を素足で歩いていた頃を懐かしむけど戻りたくはない 023:詩(3/3) 詩は苦手 どこで終わればいいんだか分からなくって始められない 024:きらきら(3/5) ジルコンは負けず嫌いだ きらきらと他の宝石(いし)より目立とうとする 025:匿う(3/5) 新宿と渋谷で合わせて何人を匿ってるの 少年少女 026:妻(3/5) 今現在予定は無いが 一度くらい 誰かの妻になってみようか 027:忘れる(3/5) 何もかも忘れたいって思うのはこの世で私ひとりではない 028:三回(3/5) 「三回の遅刻で一日欠席」の比率はちゃんと=(イコール)なのか 029:森(3/5) 森の音ヘッドホーンで一時間 癒された気で午後も働く 030:表(3/5) 温厚なジキル博士が「表」って誰の都合で決まったのかな 031:猫(3/6) 豪邸に住んでる猫になりたくない 私は早く私になりたい 032:星(3/13) 流星群を待って願いをかけるのはルール違反のような気がする 033:中ぐらい(3/13) 朝食の最中ぐらい新聞を下ろして顔見て話しませんか? 034:誘惑(3/13) 目が覚めて荻野目慶子になっていた 先ずはあなたを誘惑します 035:駅(3/13) 通勤をしていないので駅前の新築マンションなんて知らない 036:遺伝(3/13) 何もかも私に遺伝すればいい あなたのような幸せがいい 037:とんかつ(4/14) あの角にあった肉屋のとんかつに勝てるお店に出会っていない 038:明日(4/14) 明日なら 明日にはもう 明日もし 明日がなければ 明日 どうする? 039:贅肉(4/14) 贅肉は贅沢病だ 本当に欲しい何かがある筈なのに 040:走る(4/14) そりゃ君はもう二度と走れないけれど これから始まることだってある |
041:場(4/20) この場所をとても愛しく思ってた 信じてくれなくてもいいけど 042:クセ(4/20) 「。」を付けるクセは中学生からです 「モー娘。」よりもずっと先です 043:鍋(4/20) 母親とお鍋で作るポップコーン 一番最初に覚えた魔法 044:殺す(5/19) 本当に殺すつもりはないけれど 殺したい人が一人だけいる 045:がらんどう(5/19) トンネルに入ったときの衝撃が がらんどうなる私に響く 046:南(5/19) 晩年は南に行きたい 縁側で日向ぼっこでうたたねしたい 047:沿う(5/19) 陸橋のレールに沿って君が見た夢の続きを探してあげる 048:死(5/19) 誰の命も平等なんて思えない 死んだっていい人間もいる 049:嫌い(6/10) ごめんなさい きっとあなたは精一杯やっているんだ でも嫌いです 050:南瓜(6/10) くり抜いて人格つけた大量の 南瓜が笑う 今日はハロウィン 051:敵(6/10) 「世界中の人が自分の敵」なんて いつからそんなに有名人なの? 052:冷蔵庫(6/10) バラバラに切ってあなたを入れるため大型冷蔵庫を買いました 053:サナトリウム(6/10) もはや今、文学界の常識です サナトリウム=(は)美少年付き 054:麦茶(6/10) めんつゆと麦茶を並べ冷蔵庫に入れておくのは母の陰謀 055:置く(6/10) 朝置いたカップが同じ位置にある 一人暮らしはそういうことだ 056:野(6/10) 野良犬の強さが欲しい 野良猫のように器用に生きていけない 057:蛇(6/10) 大昔 白蛇を見た 幸せはそこからスタートしてたのだろうか 058:たぶん(6/10) 漠然とたぶん・おそらく・きっと・もう 戻って来ないあんな夏の日 059:夢(6/10) 色のない夢を知らない 灰色の世界はどんな? モスクワみたい? 060:奪う(6/10) 奪われた大事なものが何なのか思い出せない しっかりしろよ! |
061:祈る(6/10) お祈りを欠かすことない人たちは みんなどこかで幸せですか (違反により訂正)(12/1) もう居ないあなたの為に祈ってる 不思議ととても幸せなんです 062:渡世(7/14) 哀川翔・竹内力の専用語? 渡世の義理はハムより薄い 063:海女(7/19) 海水の濃度が増しているそうです 海女は海中でしか泣かない 064:ド−ナツ(7/19) 単語にも性別があるフランスで「ミスタードーナツ」男性ですか? 065:光(7/19) ロケットが空に向かって飛ぶように 未来に向かえ光の子供 066:僕(7/19) ぜひ一度谷川俊太郎さんの「僕(ぼく)」と言う詩を読んで下さい 067:化粧(8/7) スッピンと全く違う化粧して出来た自分は愛しいですか 068:似る(8/7) 昼すぎに咲いてた青い朝顔は少し孤高で君に似ていた 069:コイン(8/9) お財布にずっと入れてるコインには「幸せになれ」あなたの祈り 070:玄関(8/9) 吹き抜けの玄関とらせん階段は要らない 小さな家を建てたい 071:待つ(8/9) あなたとの約束いつも待たされて 自分の価値が分からなくなる 072:席(8/9) 次席だとあなたは自分を責めるけど 首席の女すごくブスだよ 073:資(8/27) 資生堂パーラーが見えるお向かいの不二家のソフトクリームで妥協 074:キャラメル(8/27) 頭からキャラメルソース掛けないで 夢を私に押し付けないで 075:痒い(9/4) 脳ミソがたまらなく痒いシャンプーで洗ってもまだ かゆい カユイ 076:てかてか(9/4) 泥だんごてかてかにしてくれた人 あの人だけが先生だった 077:落書き(9/4) 落書きをもっとしておくべきだった “泣く”も“笑う”も“言い訳する”も 078:殺(9/4) その時が来たら私も銃を持ちあなたを殺すのかもしれない 079:眼薬(9/26) 眼薬じゃ君が流した本当の涙のしずくに とても 勝てない 080:織る(9/26) 機を織る部屋を覗いてしまう人 「ペンキ塗りたて」無視できない人 |
081:ノック(9/26) ノックして許可を得てから開くまでの数秒間で私を作る 082:ほろぶ(10/17) ほろびゆく世界を映すテレビジョン コタツで見てる総日本人 083:予言(10/30) 予言者が言った時点で僅かずつ 決まりの未来へ向かうベクトル 084:円(10/30) クレヨンで描いた円は凸凹(でこぼこ)に線が揺れててとても愛しい 085:銀杏(10/30) 銀杏の実のエメラルドグリーンは翡翠に限りなく近い碧(あお) 086:とらんぽりん(10/30) 思い切り弾んだ音で商品名「とらんぽりん」になりました。(嘘) 087:朝(11/13) これからは一人と知っていたけれど理屈ではない 朝がまた来る 088:象(11/15) 「友情」の聞こえはいいが要するに「対象外」と言いたいあなた 089:開く(11/15) 念願の店を開いた友人に 気に入りのバラを花束にした 090:ぶつかる(11/15) AとB どちらの主張も捨てがたい とことんぶつかることも大切 091:煙(11/15) 香りつき煙に慰められている もう明日には元気になろう 092:人形(11/15) 何故だろう あなたの前だと緊張のあまり借りてきた人形のよう 093:恋(11/15) 恋人はいなくてもいい恋だけはした方がいい 花いちもんめ 094:時(11/15) 時々は思い出してる人がいる 嫌いな人はいない 意外と 095:満ちる(11/15) 満ちてきた月は欠けてくだけのもの 砂糖は溶けていくだけのもの 096:石鹸(11/21) 何もかも綺麗に流してしまいたくなる嘘がある 石鹸じゃ無理 097:支(11/27) 一日に500円って制限で支給されてる父の昼食 098:傷(11/27) 「死傷者」と括って言うの変じゃない? 死者と傷者は違うじゃないか 099:かさかさ(11/27) 踏みしめる枯葉かさかさ鳴ってても一人で泣かない約束をした 100:短歌(11/29) あの人の「意思ある短歌」を呟いて 今日を乗り切るずっと生きてく |